今回で連載10回目となるが『医院経営のツボ』の残りと『患者さんへの対応のツボ』を述べてみたい。『医院の治療結果をアピール』患者さんが感じる治療結果の判断は、意外とアバウトな場合が多い。痛くない、よく噛める、長持ちする、早く終わったなどが一般的である。これに加えて評価を受けるためにも医院で実際に行った治療結果を口腔内写真やX線写真などを提示してアピールすることが重要である。これにより具体的に患者さんの気持ちを掴むことができ、自費率アップにつながる。『良い時にいろんなことを考えておく』医院経営が万事順調に行くことは稀で右肩上がりは長くは続かない。そして、そうなってから対策を練るようでは時すでに遅し。また負の状態で考えた事は良い結果を産まず、 負のスパイラルに陥ってしまいがちである。よい時にこそ先の一手を考えられるし、その一手も効果的なはずだ。『1年では近すぎるし10年先では遠すぎる』物事を円滑に進めていくには常に先の状況を考えておかなければならない。視野は1年先では近すぎるし、10年先では遠すぎる。常に5年先を見るべき。それでも経済の行く末や時代の変化に確信は持てない。詰まる所、何事にも対応できるスタンスを保つことが大切である。『欲を掻きすぎてよいことはない』美味しいものは適度に適量を食べるからよいのであって、毎日お腹いっぱい食べてもすぐ飽きてしまう。患者さんの数も同じで1日に見られる人数は決まっている。適正な患者数で治療の質を保とう。『きちんとした治療には適切な金額を……』高級ブランドの1つエルメスは絶対に値引きをしない。それが商品の品質を守り、商品の品質を高めるために必要なコンセプトなのだ。歯科治療も同じで「安い値で提供する」「値引きをする」ことは、一時的には患者さんが喜んだとしても、治療の価値もいっしょに下げてしまう。きちんと治療を行うのであれば、逆に他院より高い方がよい場合もある。堂々と金額を提示し、堂々とお金をいただくべきである!『空気を読め』患者さんのふとしたしぐさ、表情から気持ちや体調を読み取る心配りと優しさが必要である。「口を見る前に姿を見よ」そこには言葉だけではなく、いろいろなメッセージが現れている。次回は『患者さんへの対応のツボ』について述べてみる。


北九州市開業
上田 秀朗 先生