今回の連載4回目は、歯科臨床の7つのツボの中の「勉強のツボ」、「開業のツボ」について紹介させていただく。『技術向上のため、積極的にスタディーグループ、コースに参加しよう』技術は日進月歩である。大学で習ってきたことは、基本中の基本であり、あくまでも身につけておくべき最低限の知識と技術であるため、これに満足していてはならない。IT社会の現在、一般の人でも多くの医療知識を手に入れる事ができる。患者さんのニーズに応えて、自分の臨床の幅拡げるためにも技術の向上が欠かせない。『多くの先生の考え方を理解し臨床に取り込もう』治療方法は1つではない。さまざまな考え方がある。多方面の勉強会に参加して、いろいろな先生からそれぞれの考え方を学び、多くの知識を手に入れる必要がある。その良し悪しは自分で判断すること。そうすれば、やみくもに講演を聞くだけでなく、考えて聞くようになる。『懇親会には必ず参加しよう』懇親会で講師の先生方との距離はぐっとちぢまる。他の受講生の手前、聞けなかったことや、わからなかったことをもう一度聞くチャンスであり、講師の先生方もお酒が入ると饒舌になりやすくいろいろな話が聞けるはずである。また自分の顔を覚えてもらえるチャンスでもある。コース以外のときでも、講師の先生方と出会う機会はたびたびある。そのときにいろいろな話ができるのも財産である。
『知識、技術の習得のためには投資が必要である』講演会、勉強会に参加するのは、自分自身への投資である。設備投資しない企業は業績を伸ばすことは難しい。医院の設備投資も必要だが、自分自身への投資(講演会、勉強会)がすなわち病院のための投資になる。『ライバルに勝つには、圧倒的な知識を持つことが必要』ライバルという存在は自分自身を成長させる。歯科医師は多くの技術をもち治療を行う職業である。その技術は知識に裏づけられたものでなくてはならない。知識という引き出しを多くもっている方が勝つ。それも圧倒的な知識がないとライバルには勝てない。『歯科臨床は考えながら、手を動かしながらするもの』なぜ、どうして、このような結果になったのか?それを常に考え、整理し、実践することが重要である。歯科臨床は、知識に裏づけられた技術が必要である。頭で考え、さらに手技がうまくないといけない。『他の医院に負けない技術力が必要』集患のためには、病院の雰囲気や話術、医療サービスなどさまざなものは必要である。しかし、競争に打ち勝つ根底にあるのは、他の歯科医師、歯科医院に負けない圧倒的な技術力だ。患者さんの要望に応えられれば信頼を得ることにつながり、つぎに付加的なものが求められてくる。成功するためには、歯科医師自身とその医院のもつ引き出しの多さが大切である。
今回4回目の連載で折り返しが過ぎ、「勉強のツボ」、「開業のツボ」について話しをさせて頂いた。次回は「医院経営のツボ」「患者さんへ対応のツボ」について紹介させていただきたい。
北九州市開業
上田 秀朗 先生