CAD/CAM冠用材料(Ⅴ)として2023年12月新発売の「松風ブロックPEEK」について、ご紹介させていただきます。2023年12月1日より従来のCAD/CAM冠用材料(Ⅰ)~(Ⅳ)に加えて、CAD/CAM冠用材料(Ⅴ)として保険適用されました(材料点数615点/技術点数1200点)。PEEK冠は材臼歯(第一大臼歯、第二大臼歯、第三大臼歯)全般にご使用いただけます。
松風ブロックPEEKは靭性(外力が加わった際に壊れにくい性質)が高く、大きな咬合圧が加わる大臼歯に使用しても破折リスクが低くなることが期待されます。また、原材料であるPEEK材はすぐれた生体親和性を有しています。松風ブロックPEEKは破折リスクの低さを活かし、従来のCAD/CAM冠と比較して補綴装置を薄く設計することができます。よって支台歯形成の切削量が少なく済む天然歯に優しい材料と言えます。

一方でPEEK冠を接着する際には内面に必ずサンドブラスト処理をした後に歯科レジン用接着材料である「CAD/CAMレジン用アドヒーシブ」で処理を行ってください。こちらをレジンセメントと併用することでPEEK冠の強固な接着が可能となります。前述のサンドブラスト処理と内面処理は保険適用必須要件となります。支台歯処理は1液型のボンディング材である「ビューティボンドXtreme」、セメント塗布は弊社推奨レジンセメントの「ビューティリンクSA」を是非ご使用ください。


玉井歯科商店