デンタルエステティックの3つの手技について(前編)

みなさま、こんにちは。株式会社シェルクレール 代表歯科衛生士の佐藤朱美です。 前回のコラムでは、「デンタルエステティック」が生まれた背景や必要性についてお話ししました。今回は、私たちが行っているデンタルエステティックの“手技”についてご紹介したいと思います。

シェルクレールのデンタルエステティックには、大きく分けて3つの手技があります。それが、「ネック・ヘッド・フェイス」「オーラル」「リップ」の3種類です。すべての施術に共通しているのは、機械を一切使わず、歯科衛生士の“手”だけで行うこと。手のぬくもりを通して、患者さまの緊張をほぐし、安心感や癒しをお届けすることを大切にしています。

最初にご紹介するのは「ネック・ヘッド・フェイス」です。化粧水を使いながら、僧帽筋や咬筋、顔まわりのツボをやさしく刺激し、マッサージしていく手技です。コリやむくみをほぐすことで血行を促進し、顔色が明るくなったり、頬のたるみが引き締まるといった嬉しい変化も見られます。特に、歯ぎしりや食いしばり、表情筋の緊張を感じている患者さまにとっては、施術後に「すごくスッキリした」「表情がやわらかくなった」と実感していただけることが多いです。

2つ目は「オーラルマッサージ」。専用のジェルを使用し、歯肉だけでなく口腔周囲の筋肉にもアプローチする方法です。高齢化が進む今、歯科医院や訪問診療の現場では、口腔機能の低下や食いしばりなど、機能的なお悩みを抱える方が増えています。オーラルマッサージはそうした問題の改善に役立つだけでなく、患者さまが「気持ちよくて眠ってしまった」とおっしゃるほどリラックス効果も高いケアです。

このように、デンタルエステティックは単なる美容目的ではなく、口元から全身・心にも働きかけるケアです。次回は、3つ目の手技「リップエステ」について、そして私自身が開発した製品「KIYORANARI(きよらなり)」シリーズのことをお話ししたいと思います。どうぞお楽しみに。


株式会社シェルクレール代表取締役
佐藤 朱美 氏