今年の1月から連載させていただいたコラムも、いよいよ今月で最後となりました。

歯科衛生士として歩み始めてから33年。振り返れば、本当にあっという間の年月でした。 喜びや楽しさに満ちた日々もあれば、涙や悩みに心を揺らした日々もありました。ですが、今になって思うのはそのすべての出来事が「今の私」をつくってくれた、大切な時間だったということです。

そして何より、その瞬間ごとに寄り添い、支えてくださった方々とのたくさんの出会いがあったからこそ、私はここまで歩んでくることができました。 人生の折り返しを過ぎたいま、残された歯科衛生士人生をどのように生きていくのか。改めて自分自身に問いかけています。

みなさんは、これからどのような「衛生士人生」を描いていきたいでしょうか? 環境も状況も人それぞれで、日々予想もしない出来事が訪れることもあるでしょう。楽しいことばかりではないかもしれません。けれど、勇気を持って一歩を踏み出すこと、新しいことにチャレンジすることが、必ず大きな成長へとつながっていくと私は信じています。

改めて心から感じるのは、歯科衛生士という職業は本当に素晴らしいということ。 患者さんの健康を守るだけでなく、人生をより豊かに、笑顔あふれるものへと変えていくことができる。これほど誇り高い仕事はありません。これからの時代、歯科衛生士の可能性はますます広がっていくでしょう。

私はこれからも、自分が培ってきた経験を「教育」という形で未来へつなぎ、一人ひとりの可能性を引き出しながら歯科業界に貢献し続けていきたいと思っています。

この10ヶ月間、コラムを楽しみにしてくださり、温かいメッセージを届けてくださった皆さまに、心から感謝いたします。 もしどこかでお会いすることがあれば、ぜひお気軽に声をかけてくださいね。 最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。


株式会社シェルクレール 代表取締役
佐藤 朱美 氏